なぜ安くしても売れないのか

売れないのは中間価格帯、つまり中途半端で凡庸で特段の魅力のないものだ、としています。こう書くと「そりゃそうだ、そりゃ売れない」と思えるのに、実際はそのような商品がまだたくさん存在しているのはなぜでしょうか。それはこの本が示す「抜け出す条件」が難しすぎて殆どの企業は合致しないからでしょう。

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・大多数の企業は、市場の二極化という現実を認識せず、中間でがむしゃらに頑張ったり、買収によって成長を装うとしたり、コスト削減による表面的な収益向上を求めたりしている。

・こうした企業の多くは、自社がうまくいかないのは、原材料費の上昇や低コスト国との競争、政府規制などの外的要因のせいだという。

・だが、それが根本的な原因である場合は少ない。現実には、縮小しつつある市場で競争していたり、中間の需要が枯渇してきたカテゴリーで事業を行っているのだが、それに気づかないか、認めるのを拒否しているのである。

・少しの改善では中間からは抜け出せない。ワンランク下の基本的商品を「どこもより安く」提供するか、高価格でも買われる「真の違いを持つ商品」を開発するには、忍耐力とスタミナ、とてつもなく豊かな想像力と意欲、専門知識などが必要。





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