2009-01-01から1年間の記事一覧

明日を支配するもの

10年以上前に書かれた「明日」ですから、検証しながら読むと感慨深いです。第2の人生を持つ条件として「本格的に踏み切るはるか前から準備をしておくこと」があげられています。まだ間に合いますでしょうか。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ■明日を支配する5つの…

分社経営の実際

当初「こんなときに分社化」には給与等の条件を変えたい時と書かれていますが、後の章で「給与制度は原則統一」となっています。分社化のパンフレットでもないのに、つい最初の方ではメリットを強めに書いてしまうのは類書の傾向といえます。−−−−−−−−−−−−−−−…

百年続く企業の条件

老舗企業として大事なことを漢字一文字で表わすというアンケートで、上位十位は「信」「誠」「継」「心」「真」「和」「変」「新」「質」「忍」、同じく社風を表わす漢字は「和」「信」「誠」「真」「心」「進」「明」「堅」「温」「笑」だそうです。「しん…

競争戦略論<1>

戦略の本質とは「何をやらないか」ということ・・・この「やらない」部分を共有するのが難しいんですよね。それがある人にとっては一番「やりたい」ことであったり、「やらない」ことで犠牲になる人がでてきたりしますから。でもその難しさを乗り越えること…

ビジョナリーカンパニー

すでに伝説の領域になりつつありますが、愛読者や信奉者はまだ多く見受けられます。キーワードとしてビーハグ(BAHG=Big Hairy Audacious Goals=社運を賭けたような大胆な目標)はおさえておきたいです。ビジョナリーカンパニー2では偉大な企業への過…

ザ・コンサルティングファーム

「コンサルティング会社に払う費用は無駄金である。それよりも、社員にアイディアを出してもらった方がよい。」というフレーズを何度も復唱し、それでもコンサルを雇いたいと思ったら、次の10カ条を熟読してから契約してください。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ■…

マーケティングの革新

自社の属する産業や自社の製品・サービスの「目的」を考えろ、と言われても「○○業」という名前がはっきりしている業界ほど難しでしょう。答えは常に複合的であり、それらを統合する他の単語が見いだせるかどうかわからないからです。 まず現在の役立ちポイン…

最強組織の法則

ちょっと古い本ですが、「鍋の水が徐々にお湯になるとカエルが逃げずに茹でられてしまう話」など、引用される事も多い基本の一冊です。ただし真の学習障害と思われる「とにかく頭は使いたくない、学習なんてまっぴらごめん」という人間の存在を否定するなど…

君主論

経営的な視点で読むには当然のことながら「君主は」を「社長は」または「リーダーは」に読み変えることになります。そう読み変えた時にも、なるほどと思える部分を抜粋してみました。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ・君主は「けち」という悪評を気にしてはならない。…

情熱・熱意・執念の経営

ネットで話題となった「休みたければやめればいい」発言事件は一応会社側の否定サイトで収拾がはかられましたが、その発言のエッセンス・背景はこの本からもよくわかります。「処遇をよくしても、つぶれたら結局は人員整理、どちらがいいんだ」と問いかける…

脱所有社会の衝撃

寿命が限られている中「自分らしい時間、自分で有効に使える時間」にこそ真の価値があるというのは納得できます。ただし「所有しない方が選択肢が広い」というのは条件付きです。例えば「持家と借家」なら持家(所有)の方が、より「設計やリフォームなどの…

あのブランドばかり、なぜ選んでしまうのか

消費者が購入する理由・動機を刺激するためには、自社ブランド・商品・サービスが消費者にとってどういうものなのかをアピールする必要があります。この本ではアピールに有効な28のポイントが紹介されています。こういうポイント羅列型のノウハウはアイデア…

部下の心をつかむセルフ・コーチング

完全な人間などいません、長所の裏返しが短所になることもあります。 リーダーとしてチームのメンバーに不満がある時「その原因は自分にある」可能性をまず考えてみる必要がありそうです。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ■司令官タイプ (=エネルギッシュ、周囲を奮い…

経営の突破口は儒学にあり

イトーヨーカ堂の伊藤雅俊が、朱子学の「居敬と窮理の精神」のもと実行したとされる「牛乳の後入れ先出し法」が紹介されています。「顧客の利便を第一に考えると、新しい牛乳ほど前方に並べるべきであり、それでこそ好感や信頼が得られる」というものですが…

モチベーション企業の研究

通常、社員はやる気があって入社したわけではなく、安定した給料を受け取るために、やる気があるふりをして入社するのです。・・・そういう前提でモチベーションアップを考える必要があります。以下のフレーズは特に印象に残りました。 『人間というのは弱い…

ファシリテーター養成講座

中で紹介されている「リーダーズインテグレーション」と「PREP法」が興味深かったので、メモしておきます−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ■リーダーズ・インテグレーション(リーダーとメンバーの信頼関係をいち早く築くための半日のワークショップ)1.まずリー…

何が一番「効果的」か―マキャヴェリの「指導者」絶対法則

マキャベリズムを「目的のためには手段を選ばない」といった単純な解釈だけでなく、人間の本質に根ざした戦略という面から再度見直すことも必要かもしれません、また少なくとも「敵(ライバル企業や社内の敵)」は「邪悪な手段」や「嘘」を使っているかもし…

自滅する企業 エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病

個人が露出する広報活動、たとえば社長が個人名で書籍を出版したりテレビに出てコメントしたりするのは「傲慢」のあらわれということなんですね。 成功体験を自慢しても、たしかにその個人の収入や満足感にはつながるかもしれませんが、企業にとってのメリッ…

意思決定のマネジメント

自分には偏った思い込みはないはず、という「自信過剰と楽観主義」があるために「意思決定を誤らせるバイアス」を軽視してしまうのでしょう。 遊びなら勘が当たったから楽しい、だけでOKでしょうが、ビジネスはそうはいきません。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ■意…

不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか

昔より先輩が後輩を教えなくなっているという会社は多いと思います。個人成果主義・競争主義下では、後輩は最初からライバルなのです。チームや組織の目標や評価をこれ以上軽視すれば、取り返しがつかないレベルになってしまうかもしれません。−−−−−−−−−−−−−…

早朝会議革命

吉越浩一郎氏がトリンプで毎朝開催していたトップダウン会議の紹介です。その後吉越社長は独立して残業ゼロ実現を看板にするのですが、どちらもポイントは「デッドライン管理」のようです。この厳しい管理について行けない人を切れるのかどうかをまず見極め…

「分かりやすい説明」の技術

聴衆が寝てしまうのは話者に問題あり・・・分かりやすい説明の技術を裏返して整理すると、「ぶっつけ本番」「早口」「手抜き」が3大べからずといえそうです。話す相手のことをツマラナイと思うとやってしまいがちですが、自分の説明力が過小評価されてしま…

こんな経営手法はいらない

ISOなどの認証を取引上の必要もないのに「取得したい」と言い出すのは、ひょっとして反主流派の人ではないでしょうか。 問題が起きれば「ほら認証をとらないからだ」と言えますし、問題が起きなくても無駄なコスト分業績が悪化してそれを主流派のせいにで…

花王「百年・愚直」のものづくり

本の内容よりも、花王と著者の高井尚之氏の関係、つまり「企業専属の企画ライター」というのが非常に興味深いです。(2004年に独立し専属契約は終了しているようですが) 商品ではなく企業自体のパブリシティの手段として、有効なアイデアの一つと言えるので…

60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法

「ニーズ」は「〜〜しなければならない」、「ウォンツ」は「〜〜したい」と顧客の感情を区別しましょう・・・という説明は面白いです。 ニーズとウォンツの両方を高めるように考えることは意外とできていない場合が多いですから。本書は小企業の戦略に視点を…

最強の「ジャパンモデル」

ストック型経営が難しいのは、ライバル企業がフロー型経営(短期成果重視・無差別競争・勝者による富の独占・繰り返す合併と買収・雇用の流動化)で短期的に成果をあげた時、それに惑わされず長期的視野で自信を持って自社の経営を貫けるかどうかでしょう。…

エマソン妥協なき経営

よくPDCAが重要といいますが、Pがダメでは努力が空回りしてしまいかねません。でもPに真剣に取り組むのは面倒なので、つい「PはいいからとにかくDいってみよう〜」っていうことになりがちです。しかしPに手間をかけることでDに力が入るという点も…