最強組織の法則
ちょっと古い本ですが、「鍋の水が徐々にお湯になるとカエルが逃げずに茹でられてしまう話」など、引用される事も多い基本の一冊です。ただし真の学習障害と思われる「とにかく頭は使いたくない、学習なんてまっぴらごめん」という人間の存在を否定するなど(他は法則の解説参照)現実的な適用が難しく、いまだに日本企業で「学習する組織(ラーニング・オーガニゼーション)」の成功事例を聞いたことがありません。
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■「学習する組織」の障害
1.「職務イコール自分」という意識
自分の職名を意識するとその範囲でしか責任がないと考えてしまう
2.責任転嫁の意識
問題発生は、自分の職務以外、つまり他人他部署のせいにしてしまう
3.個々の出来事にとらわれる
目先の出来事にとらわれ、徐々に進行するプロセスに気づかない
4.体験から学べない
行動の結果が出るのに何年もかかることがあるため、試行錯誤ができない
■「学習する組織」を作るための5つの法則
1.「システム思考」(全体の構造、相互の関係性、変化の過程、などを把握する)を持つ
原因と結果は時間的・空間的に近いとは限らない
2.「自己マスタリー」(人生の目標を明確にし真剣に生きること)を企業が支援する
まず、経営者自身の自己マスタリーを高めなければならない
3.「メンタル・モデル」(自分の心に固定化されたイメージ・概念・思い込みなど)を克服する
だが、それは自分自身で意識していない場合がほとんど
4.「共有ビジョン」(達成すべき将来のイメージ)を構築する
本物のビジョンがあれば人々は自分の意志で学び、力を発揮する
5.「チーム学習」(対話から始まる)を行う
意見交換・ディスカッションの繰り返しでチームの能力が個人の能力をはるかに超えられる
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