影響力の武器

面白いエピソードが多いですが「馬券を買った後は前よりも自分が賭けた馬の勝つ可能性を高く見積もるようになる」は秀逸です。

行動の多くが自動的・紋切り型になってしまうのは「考えずにすみ」「面倒くさくない」から、というのは自覚しておいて損はないポイントです。

この本は「賢い消費者」になるためにも必読だと思います。

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■6つの影響力の武器

1.返報性のルール
 恩恵を施されたら、そのお返しをせずにはいられない。無料試供品はわかりやすい例ですが、「譲歩すれば譲歩する」ということで、「高いのを断るとつい別の安いものを買ってしまう」というのもこのルールです。

2.コミットメントと一貫性
 一度決定を下すと、その結論と一貫した行動をとり、前の決定を正当化しようとする。理由は意志の強さを示したい欲求と、考える必要がなく楽なためです。

3.社会的証明
 他人が何を正しいと考えているかに基づいて正否を判断する。というもので、店内が空いてても行列を作らせたりする「さくら」の原理です。
 
4.好意のルール
 友人から勧められると弱いというルールで、好意を獲得するポイントとして、「類似性の提示」をあげています。
 
5.権威
 権威者に勧められると、意志に反しても動をするというもので、医師・教師などが勧めるPRなどがこれを利用しています。

6.希少性
 数量限定がわかりやすい例ですが、時間制限を設けるのも同じルールです。





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経営と心理学関連読書メモ

説得技術のプロフェッショナル
http://d.hatena.ne.jp/junya-aoki/20071218

相手を思いのままに「心理操作」できる!
http://d.hatena.ne.jp/junya-aoki/20080721





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