ハーバード流交渉術

結局のところ共通の利点を見出せるかどうかがテーマみたいです。
ただし共通の利点を見つけにくい場合は、共通の害を作り上げることも作戦の一つかもしれません。たとえば「宇宙人襲来の脅威」があれば、どろ沼化しているイラク問題でも解決するかも・・・!?

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■原則立脚型交渉
双方の主張の利点に焦点を合わせようとするもの。
できるだけ共通の利益を見出し、公正な基準に基づいて結論を出す。

■原則立脚型交渉術の4つのポイント
①人・・・・人と問題を分離せよ
②利害・・・立場でなく利害に焦点を合わせよ
③選択肢・・行動について決定する前に多くの可能性を考えだせ
④基準・・・結果はあくまで客観的基準によるべきことを強調せよ

■ポイント①
人の問題と交渉の問題を切り離し、感情をできるだけはさまないようにする。
お互いに相手を攻めるのではなく、一緒に問題を攻めるのだという見方をとるように心がける。

それには次の3つのカテゴリ
1.認識の問題・・・・相手の立場にたつこと。
2.感情の問題・・・・相手に感情を吐き出す機会を与えてやること
3.意思疎通の問題・・相手の言うことを注意深く聞くこと
聞いてもらい、理解してもらっていると相手に感じてもらうことがコミュニケーションの第1歩

■ポイント②
立場ではなく利害に焦点
表面の対立にとらわれず、背後にある双方の本来の利害に目を向けること。
(例:図書館のまどを開けたい、閉めたいの議論は実は新鮮な空気と風にあたりたくないの議論だった)

■ポイント③
複数の選択肢を用意する
1.立案と決定を分離せよ
いちいち判断しているとアイデアが出にくいのでブレインストーミングがいい
2.選択の幅を広げよ
ブレインストーミングは正解を探そうとすべきではない
交渉の余地を広げる段階の手段と考えよ
3.相互の利益を捜せ
分けあうパイの大きさが決まっていると思い込んではいけない。共通の利益はたいてい存在する
(例 1個のオレンジをめぐって姉妹が喧嘩をしていた。やっとのことでオレンジを半分にわけたが、姉は中身だけ食べて皮を捨て、妹は中身を捨て皮だけをケーキ作りにつかった)
4.相手が決定しやすいようにする
相手にできるだけ苦痛を与えない選択を与える方が望ましい。そのためにも相手の立場にたってみよう。自分本位の提案では到底合意はありえない。

■ポイント④
なんらかの客観的基準を強調する。
市場価格、専門家の意見、慣習、法律といった客観的な基準を持ち出す。


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関連図書メモ

最新ハーバード流 3D交渉術
http://d.hatena.ne.jp/junya-aoki/20080731





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