シャープの「ストック型」経営

大阪万博へのパビリオン出展を断念して代わりに奈良にLSIの研究所を建設したことが後の飛躍につながった・・・このような長期的視野で活動しようとする企業に資金を供給することを、長期信用銀行亡き後、もう一度考え直す必要があると思います。


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■ストック型経営モデルとは
 将来の繁栄のために「見えない資産(技術・人材・風土・仕組み等)」を蓄える経営。見えない資産を社員が伝承し、組織学習によって進化させることにより、他社が追随できない独自の強さを獲得する

■ストック型経営モデルの特徴
1.問題解決の先送りをしない
2.個人的な能力に依存せず、システムとしての競争優位を確立する
3.規模拡大・シェア拡大を重視しない
4.短期環境変化に対して安定的な企業システム
5.環境の構造変化に適応する企業システム
6.本業重視
7.社員重視の経営風土と学習する組織
8.経営理念の浸透と継承

■スパイラル戦略とは
 要素技術・生産技術・応用商品の3つをらせん状に絡ませて開発を進めていくシステム。
 設計・製造・販売などのバリューチェーンを本体から切り離す企業もあり、一見合理的だが、組織の分離によって、技術の融合の源であるスパイラルの仕組みが分断されてしまう。
 企業を長期的に存続させたいなら組織の中に成長のシステムを植え付けなければならない。





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■ストック型関連図書

最強の「ジャパンモデル」
http://d.hatena.ne.jp/junya-aoki/20090201




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