最新ハーバード流 3D交渉術

「セットアップ」は事前に相手方の要望を調べ、打診する、など、良い意味での「根回し」だと解釈できます。やはり「根回し」は侮れないということですね。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■3次元(3D)の交渉

1.「戦術」・・・・・・相手を説得するためにどう出るかというプロセスの選択
2.「取引設計」・・・・交渉の表面化に潜んでいる価値を探り、その価値を双方が得られるように合意内容を組み立てる
3.「セットアップ」・・交渉テーブルから離れたところで交渉の状況を有利に設定する。
  たとえば交渉当事者・交渉順序・焦点とする利益・交渉のタイミング・期待すべき結果・合意しない場合の選択肢など 

■WIN−WINの探し方
 利害の一致点を探すよりも、利害の相違点(相手の真の利益)を探す

・エジプトとイスラエルシナイ半島領有争いでは、エジプトは主権、イスラエルは安全保障が望みだった
 → エジプト領とした上で非武装地帯とした

■3Dバリア監査
 現状を把握し、3Dの各次元の問題点を見極め、合意に対する障害を正確に評価する

・ロンドン郊外で不動産会社が病院用地を買収しようと買値を引き上げたが地主は応じなかった
 → 売却しない理由は愛犬の墓を守ることだった → ペット用高級墓地に墓を移すことで交渉はまとまった

■3D戦略
 セットアップ・取引設計・戦術の各次元における行動を正しく組み合わせること。そのためには最終目標(相手にイエスと言わせたい取引)を起点とした上で、相手側の「取引するか否か」の認識を見定め、そこから現時点で何をする必要があるのかを割り出す「逆方向マッピング」が武器になる。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

■交渉関連読書メモ

 ハーバード流交渉術 http://d.hatena.ne.jp/junya-aoki/20061201





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−