アドボカシー・マーケティング

「信頼を維持する態勢が整っていない場合には、アドボカシー戦略を採用してはならない」と書かれていますが、はたして採用できる企業は日本に何社あるのでしょうか・・・しかも「価格競争が厳しい状況では、アドボカシー戦略は効果が出にくい」という条件もあるようです。

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■アドボカシーは「支援」「擁護」「代弁」を意味し、アドボカシー戦略では、企業は顧客や見込み客に対し、あらゆる情報を包み隠さず提供する。そして顧客が最高の製品を見つけられるように支援する。それは時に、競合他社の製品を薦める場合もある。

■顧客を支援すれば、顧客は信頼、購買、長期のロイヤルティによって報いてくれる。企業と顧客の間に「持ちつ持たれつの協力関係」が成り立つ。

■アドボカシー戦略の効果
1.顧客獲得コストの削減・・・口コミによる新規獲得効果と優良顧客の維持
2.利益率の向上・・・顧客は企業を信頼できれば質の高い製品を入手するためなら、問題の発生を避けるため、高い出費もいとわない
3.成長・・・顧客は企業を信頼すると、その製品やサービスのカテゴリーや数が増えることを期待する
4.長期的な競争優位・・・信頼を得た企業は顧客とその購買行動が理解でき、顧客も協力する

■アドボカシー戦略のルール
1.顧客を支援せよ・・・顧客に偏りのない完全な情報を公平に提供し透明性を確保する
2.優良製品へ重点的に投資せよ・・・自社の製品・サービスの欠点は隠せない
3.価値を創造せよ・・・価格競争を避け付加価値向上を図り、値段と価値を一致させる
4.顧客とともに製品を作れ・・・顧客のニーズや意思決定プロセスを理解するため協力する
5.完全に実行せよ・・・顧客との約束は実行せよ、実行できない約束はしてはならない
6.顧客にとって優良企業であれ・・・継続的な追加サービスを提供して顧客との関係構築をはかる
7.顧客との長期的な信頼関係を測定せよ・・・リピート度合い、顧客内シェアの拡張度、信頼度など





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