シンボリック・マネジャー

もとは1982年の書籍で、その調査対象は70年代の「強い会社」ですから、今はすでにない会社(タンデムとか懐かしいですね)も多く、その後の成り行きを知っている立場からすると疑問も無くはありませんが、最近、日本の企業で忘れかけている部分を示唆しており、改めて企業文化とはを考える機会となります。

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■強い企業文化は

強い文化は、人は平常いかに行動すべきかを明確に示す、非公式なきまりの体系。
自分たちに期待されていることが正確にわかっていれば社員は各状況でいかに行動すべきかを即座に判断できる。

強い文化は環境に対応できるばかりでなく、さまざまな状況の変化に適応することができる。苦境にあっても共通の価値観と信念によって真実を見極め、勇気をもってそれを切り抜けることができる。


■企業を支える文化
・企業環境
 事業を行う環境によって成功するためには何をしなければならないかが決まる。
 企業環境は企業文化の形成に最大の影響を及ぼす。
・理念
 組織の基本的考えや信念。
 社員に成功の意味を具体的に示し、組織内での成功の基準を設定する。
・英雄
 企業文化の理念の化身。社員の手本でありモデルである。
 企業内の成功者は数ヶ月勤めた社員なら誰でも知っている
儀礼と儀式
 儀礼は社員にどのような行動様式が期待されているかを示す
 儀式は会社の標榜する理想を目に見えるかたちで力強く表現する
・文化のネットワーク
 企業理念と英雄神話のキャリアー
 語り役・スパイ・聖職者・秘密結社・耳打ち役などが隠れた権力を形成
 
■企業を動かす文化
・企業の種族
 企業には4つの文化タイプがある
 「逞しい男っぽい文化」高リスクで結果が速やかにでる個人主義の世界
 「よく働きよく遊ぶ文化」低リスクだが高レベルな維持を求める(販売など)
 「会社を賭ける文化」成果がでるまでが長期で高リスクな環境
 「手続きの文化」仕事の進め方に神経を集中する、できないと官僚主義
・象徴的管理者(シンボリックマネジャー)
 強い文化の企業では中間的管理者が率先して文化を維持形成する







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